
近年、スマホが小さなモバイルパソコン化し、さらにタブレットPCの登場により、劇的に携帯性を重視しているモバイル系PCが人気急上昇していますよね。
確かに様々な用途に応じられる機種が増えたことで利便性は高まっていますが、実際のところ、よりパソコン選びに悩むユーザーが増えてしまっている問題も発生しているようです。
では、それぞれの機種にはどのような違いがあるのか、また、どんな機種を選べば目的とする用途で快適に使えるのか、本記事で簡単ではありますが解説していきます。
もし、携帯性重視のモバイル系PC購入を検討しながら悩んでおられる方は、一つの参考情報としてみてくださいね。
パソコン選びに悩むユーザーが増えた大きな問題・現状

冒頭でもお話ししたとおり、
- スマホ
- タブレットPC
- 小型モバイルPC
- 2in1タイプPC
- ゲーミング用・ハイスペック大画面PC
といったように、モバイル系PC一つ見ても、様々なタイプのPCが登場し、昔のようにメーカーで購入するPCを決めるなんて時代は終わりました。
まさに自身の用途に合わせたPCを購入しないと、快適なパソコンライフは送れず、多種多様のPCに振り回されかねません。
ましてや、ショップの店員さんたちも、販売に力を入れるあまりに時折ユーザーを無視して専門用語連発して高額PCを購入させようとしてしまうなんてことも・・・
これでは、ますますユーザー目線で、どのPCを購入すれば良いのかわからず悩みが拡大するのも当然ですよね。
まぁ、ショップ店員さんも商売されているわけですから、少しでも利益につながるように努力をしているのは仕方の無い話・・・
決して、そのことがいけないこととは思いませんし、変な専門用語に惑わされなければ全く支障はありません。
大事なのは、各機種について、何が出来て何が出来ないのかしっかり把握することです。
そこを把握した上で、自身の目的(用途)を照らし合わせながら、コスト的にも一番快適なパソコンを購入することが重要!
ぜひ、このことを念頭に入れながら、悩むことなく必要なパソコンを購入し、快適なパソコンライフを楽しんでくださいね。
モバイル系PCの種類と活用のメリット・デメリット

さて、冒頭から何度もお話ししている通り、近年、実に様々な形態のモバイル系PCが登場してきました。
もちろん、その機能性は千差万別であり、機能性を知らずに購入して後悔しても後の祭りです。
では、具体的に各種類のPCにおけるメリット・デメリットを簡単にご紹介していきますので、パソコン選びの参考としてみてください。
スマホ

スマホは、みなさんも大体知っているかと思いますが、スマートフォンといって、携帯電話機にネット通信や音楽を聞いたり映像を見たりと、いろんな機能を盛り込ませた極小のモバイルPC的機器です。
もちろん、メインとしては音声通話機能のために存在しますが、近年では、ネット通信媒体として、データ通信のみ使用しているユーザーも増えているようですね。
スマホをノートPC代わりとして活用するメリットといえば、なんといっても
- 持ち運びやすさ
- 操作しやすさ(サイズによっては片手での操作も楽々!)
以上の2点に尽きるでしょう。
ノートパソコンは持ち運びながら使うという趣旨から少し外れているためにLTE通信非対応モデルも多いですし、携帯しながらネット通信と考えると、やはりLTE通信も使えるスマホは圧倒的有利です。
また、近年のスマホはかなり機能が向上しているので、
- オフィス関連ソフト
- CLIPSTUDIOなどのイラストアプリ
などが一部の機種で使えるようになり、それこそミニPCと言える快適さを持っているので、活用するメリットはたくさん!
ただし、いくら便利なスマホといっても当然デメリットもあります。
なんといってもノートPCと比較したら高スペックではなく、重たい動画編集などの操作にはあまり適していません。
もちろん、処理が全く出来ないわけではないのですが、ハイスペックノートPCと比較したらその差は歴然ですね。
そもそもRAMも最大で6GB(ノートPCなら32GB以上のものもあります)しか内蔵されていませんし、何よりも内部ROM(保存領域)の容量差は歴然。
さらに、ノートPCは機種によりけりですが、グラフィックカードも別途搭載されていたりしますし、機能性を求めるならばスマホでは太刀打ちできないでしょうね。
また、一部のアプリの機能でスマホ非対応というものもありますので、完全にノートPCの代わりになるかといわれたら難しいというのが現状であることも理解しておいてくださいね。
あくまで、スマホは持ち運びが出来てほぼ片手で操作できる利便性が最大のウリなので、その点を考慮して活用したいところです。
タブレットPC

タブレットPCは、iPadをはじめとする、板状のミニPCのことを指します。
スマホが6.5インチ前後のサイズを主流としているのに対して、タブレットPCは約7インチ~12.9インチと、機種によって結構幅が広く、用途によって使い分けも必要。
例えば、単純にKindleなどの電子ブックを読んだり、Web閲覧をする程度であれば、持ち運びに便利な7インチクラスのタブレットPCがおすすめ。
一方、クリエイティブな用途(イラスト・動画編集)や、ブログ記事を書くような用途で使うなら、11インチ~12.9インチがおすすめです。
このように用途によってサイズを選ぶのも、タブレットPCならではの一つの選び方と言えるでしょう。
さて、タブレットPCのメリット・デメリットですが、まずメリットから解説していきます。
タブレットPCのメリット

タブレットPCのメリットといえば、
- そこそこの画面の大きさであるにもかかわらずスマホ同様持ち運びが便利で携帯性が高いこと
- タッチセンサーが画面に内蔵されているので、より直感的に操作できる
という点に尽きます。
まぁ、スマホよりはサイズが大きいのでシャツのポケットなどに入れて持ち運ぶことは出来ませんが、それでも大体A4サイズ前後の大きさなので、少し大きな鞄であれば大抵のサイズは収まりますし、ノートPCほど持ち運びに重さを感じることはありません。
また、タブレットPCは、タッチペンで操作することがメイン(もちろん、キーボードやマウスを接続して操作することもありますが・・・)なので、パソコンの操作入力に慣れていない人でも直感的に操作できてかなり利便性は高いです。
特に画像編集(イラスト制作やフォトレタッチ)で使う方ならタブレットPCでメリットをたくさん感じられますよ。
タブレットPCのデメリット

タブレットPCのデメリットといえば、やはり、ノートPCと比較してマシンスペックがそれなりになってしまっている点が最大のデメリット!
そもそも大画面サイズ(16インチクラスなど)は無く、どんなに大きくても12.9インチが最大。
まぁ、16インチクラスのタブレットPCとなると、かなり持ち運びしづらく、メリットである携帯性も損なわれますし、今後も登場はしないでしょう。
なので、大画面サイズを臨む人には不向きであると断言できます。
また、近年のタブレットPCは、マシンスペックが向上し、高性能なCPUやスピーカーが4基つけられているものも登場してきましたが、OSはまだ追いついているわけでは無く、機能的にもコスパ的にもノートPCの方が上。
さらに、キーボードも付属されているわけではない(別売りのキーボードを接続することが可能な機種もありますが・・・)ので、文章を書くなどキーボード操作が求められるときには不便を感じます。
以上が、簡単なタブレットPCのメリット・デメリットです。
確かに、あれこれノートPCと同じようなスペックを求めてしまうと、価格が跳ね上がってしまいますし、携帯性も損なわれる可能性がありデメリットを感じてしまうなんてこともあるでしょう。
あくまで、目的意識を合致させるという条件は付きますが、それは、どの機種も同じことが言え、特にタブレットPCはイラスト制作や仕事・授業などでメモを取ったりノートを取ったりするのに非常に利便性が高くおすすめですよ。
小型モバイルPC

小型モバイルPCは、ざっくり言ってしまうと、ノートPCを携帯しやすく小型化(モバイル化)したものを指します。
元々、ノートPCが出始めた頃は、全く持ち運びが出来ないデスクトップPCとの差別化を図る目的で、ノートPCや携帯性の高い小型PCをモバイルPCと呼んでいたことがあります。
その名残りなのか、タブレットPCや2in1タイプのPCなど、デスクトップPC以外を総称してモバイルPCと呼ぶこともあります。
ただ、近年は、タブレットPCや2in1タイプのPCなどがそれぞれ独立し、小型モバイルPC=ノートPCの小型化されたものと考えられていますね。
さて、そんな小型モバイルPCのメリットですが、主に、
- コスパが良い(モバイルPCの定義が曖昧なので、ほぼノートPCのような機種が10万円以上で販売されていたりしますが、一般的には2万円~6万円くらいが相場です)。
- 基本的な操作は可能で、その点においてはノートPCのような感覚で扱えるので、特に初心者がこれからパソコンを覚えるには非常に気軽に扱えておすすめ。
- 小型化されたミニパソコンだからこそ携帯性も良く、外出先で使うのには便利が良い!
このような3つの魅力が備わり、低価格で購入できるのは非常に嬉しいところですよね。
ところが、当然デメリットも存在します。
例えば、小型化サイズのモバイルPCであれば、価格も安く手軽に扱えますが、あれもこれもと性能を求めてしまうと結局、価格の高い機種を購入する羽目に陥りコスパ面でメリットを受けられなくなってしまいます。
かといって、小型なモバイルPCでは当然、ノートPCとの性能差は歴然で、Web閲覧など軽い操作なら特に問題はありませんが、動画編集などの重たい作業をしたい場合は、かなり処理が重たく感じてしまい不満が出ます。
あくまで、モバイルPCは携帯性やコスパ、簡単操作をウリとしているので、その路線から外れた使用目的で購入するのは控えた方が賢明です。
2in1タイプPC

2in1タイプPCというと、Windows系ならsurfaceシリーズが代表格で、折りたたみしてタブレットPCとして使用したり、時にノートPCのような使い方をしたり2パターンの使い方が出来る万能PCを指します。
2in1タイプPCの最大のメリットはそつなくあらゆる機能が盛り込まれ、オールラウンドに活用できる点に尽きます。
普通にノートPCのようにも使えて、ワードやエクセルなど資料作成にも快適に使えますし、折りたたんでひっくりして、タッチペンを使ってイラストもスラスラ描けちゃう。
まさに2パターンの使い方が出来る点では、格段とパソコンライフを向上させてくれること間違いありませんよ。
一方、万能故にオールラウンドに使えるPCであるが故に、どこか中途半端な印象も伺え、ゲーミングPCのように、特化した魅力があるかときかれると微妙・・・
そのため、明らかに使用目的がはっきりしたユーザーには不向きなPCということもでき、そこはデメリットでもあります。
さらに厳しいことを言えば、高性能の機種になると価格も高騰し、20万円以上するPCもあるので、それだったら普通にノートPCを購入した方が良いかもしれません。
あくまで、タブレットPCとノートPCとの両輪の使い方にこだわり、特化した機能よりも文書作成やWeb閲覧、イラスト制作など、オールラウンドで活かしたい人向けのPCと言えますね。
あれもこれもパソコン使ってやりたいと考えている欲張りさんの要望をことごとくかなえてくれるパソコンなので、多少高額でも購入したいと気になる方は是非検討してみてください。
ゲーミング用・大画面ノートPC

ゲーミング用・大画面ノートPCは、携帯性・コスパよりも性能に特化して作られているノートPCのことを指します。
画面も、13インチ~16インチが主流で、中でも15.6インチクラスは、結構画面サイズも大きく、でも極端に本体がでかすぎることがなく人気も高いですね。
さすがに、20インチ以上のモニターつきデスクトップパソコンに比べたら、画面サイズは負けます。
とはいえ、十分迫力ある映像も楽しめちゃいますし、ゲーミングPCとしてもサイズ感で満足できること間違いなし!
操作性も快適で非常に楽しめますよ。
もちろん、画面サイズだけではなくハイスペックな機能性を持ったノートPCがたくさん販売されていますし、特に
- 映像得編集、
- 3Dアニメーション制作、
- ゲーム実況
などクリエイティブ・エンターテイメント分野で使っていこうと考えている方にとっては、これらのゲーミング用・大画面ノートPCのメリットをたくさん得られるはずです。
ただし、当然ゲーミング用・大画面ノートPCにもデメリットはあります。
それは、
- 大画面サイズになるにつれて持ち運びがしづらくなるという点
- 価格が比較的高い
という点。
もちろん、10万円以下で購入できるノートPCもありますが、特に、
- 15.6インチサイズ
- CPUがIntelCorei7(第9世代)以上
- SSDが512GB以上
- メモリ16GB以上
といったハイスペックなゲーミング用・大画面ノートPCになると、15万円以上(中には20万円を越えるものも・・・)するものが多く、費用はかなりかかります。
その点を考慮して購入を検討する必要がありますが、価格が高く高性能なので、特にクリエイティブ・エンターテイメント系の重たい処理に使いたい人は満足できるノートPCであるのは確か・・・
目的に沿っていれば多少高くとも大満足できることは保証しますので、一度検討してみることをおすすめします。
大事なのは用途と合致しているか考えること!

モバイル系PC選びにおいても、快適なパソコンライフを送るためには、
- ご自身の用途をちゃんと満たしてくれているか
- 価格と釣り合っているか
といった部分をしっかり吟味して選ぶことが重要です。
それを忘れて、目新しさやブランドに飛びついてしまったら、それこそ悲劇を生む結果となりかねないので注意しましょう。
いくら価格が安くなってきているとはいえ、数万円~十数万円(中には20万円以上のものも・・・)もする高価な家電製品であることに違いないモバイル系ノートPC。
それだけに、後悔の無いパソコン選びをしていただけたら幸いです。
まとめ
以上、モバイル系PCの種類や特徴・違い(メリット・デメリットも含めて・・・)をご紹介してきました。
あくまで本記事は、超初心者向けのざっくりした記事であり、中級者・上級者にとっては物足りなさを感じることがあるかもしれません。
ただ、できる限りわかりやすく違いをまとめておりますので、ぜひ、一つの参考としながら、目的に適したパソコンを購入し、日々のパソコンライフを快適に楽しんでくださいね。